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ドイツ映画Die Halbstarken(ならず者)1956年

7月29日からバイロイト大学に来ている。
8月1日からの夏期講座参加。
映画コースを選択。といっても映画のコースは午後のひとこまだけ。
午前中は語学クラス。最初の振り分けテストで気張ったら、中級のクラスに配分されてしまい、ちんぷんかんぷん。あて推量だけでなんとか1週間すごしたが、週の最後の授業から、やさしいクラスに移った。今度はほとんどみんな初心者。ちょっと落差が激しすぎた。中級のエリザベート先生は金髪のすごくきれいな先生でしかも外国語としてのドイツ語教育を学んでいるだけあって本当にいい先生だっただけに、たちまち後悔。でも戻るのはちょっともうむずかしいだろうなあ。
夜は週二回映画の上映がある。
第一回目は『ならず者』(Die Harbstarken)という1956年の映画。
ドイツ映画Die Halbstarken(ならず者)1956年_c0035599_4174755.gif

ベルリンの壁が映し出されてそこにロックンロールが流れる。盗んだ防水時計をためしにプールに来た主人公ビリーが家出して以来あっていなかった兄に会う。権威主義的で反発した父は母親の弟の負債を肩代わりして2千マルクをはらわなくてはいけないという。そこで強盗を仲間としてその金を稼ごうとビリーは画策する。しかし襲った郵便局の車には手紙や書類しかなく、金は手に入らず、仲間からの信用もなくしてしまう。恋人のシィジイは夜も営業で留守の金持ちのイタリア人の家に空き巣に入ることを提案する。ところが忍び込んだ家には病気の老人がいた。隙をみて警察に電話した老人をシィジイは撃つ。阻止しようとしようとするビリーも撃たれる。兄弟二人が家を出たところに警察に連れられ父親がやってくる。「あれはお前の息子たちか?」という警官の質問に父親は「私の息子たちだ」と答える。その脇をオートバイにのった不良たちが走る抜けていく。
Halbstarkeというのはもちろん半分という意味、つまり二つに分断されたベルリンを暗示している。アメリカの圧倒的な援助と影響下にあった西ベルリンがビリーで、二人の息子はベルリンを、父親はドイツを象徴しているのだろう。
まるで石原裕次郎の映画みたいだなと思って調べたら、なんと『太陽の季節』もおなじ1956年公開。敗戦国が同時進行でおんなじような映画をつくっていたのが面白い。
by takumi1956 | 2009-08-08 04:05 | 旅行
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鴨川左岸にて
by takumi1956
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