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映画「パイラン」(ラブレター)

遅くまで起きていたら、テレビで「パイラン」という映画がやっていました。浅田次郎の「ラブレター」の韓国版のようです。主演はチェ・ミンシュク、「シュリ」で北朝鮮工作員役をしていた役者です。「シュリ」は先日もテレビで再放送されていました。チェ・ミンシュクの悪役の吐く、「北で娘たちがわずかの金のための体を売っている間に、南ではガキどもがハンバーグを食って太っている」とかいうせりふのかっこよさは、おもわず彼らの計画した爆破の成功を祈りたくなるほどでした。チェ・ミンシュクの顔立ちは火野昇平と西岡徳馬を足して二で割ったような感じですが、演技力と存在感ははるかにそれをしのいでいます。
この映画でもどうしようもない中年チンピラを完璧に演じていました。彼に会うこともなく死ぬ中国人妻役のセシリア・チャンのはかなげな美しさも心を打ちました。主人公が殺される時に見ているビデオのなかで、浜辺に立って歌うチェンの笑顔のストップモーションでの終わり方を忘れられないエンディングです。(トリフォーの「大人はわかってくれない」のラストの影響をうけているのかな)。都会の雑踏と漁村のさみしい風景が、ちょうど「寅次郎相合い傘」で山田洋次がとらえた日本の悲しい風景を思わせるものでした。韓国映画とくにチェ・ミンシュクから今、目がはなせないなあ。
by takumi1956 | 2005-02-13 05:37 | 映画
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鴨川左岸にて
by takumi1956
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